医療法人デンタルクリニックたかはし




 
 骨粗しょう症は、加齢による骨密度の低下や、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により起こりやすくなりますが、その他にも無理なダイエットによる偏った食事、運動不足、喫煙などの生活習慣も影響を及ぼすと考えられています。
 体内のカルシウムが不足すると、骨からカルシウムが血液中に溶け出すため、血液中のカルシウム量が増え、余剰分が血管壁に付着します。これが石灰化して血管を硬くし、動脈硬化を招いたり、進行すると心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こします。骨粗しょう症は、骨だけの病気と思われやすいですが、合併症を引き起こす怖い病気でもあるということです。
 また、全身の骨と同様に、歯を支えるアゴの骨にも影響を与えるため、歯がぐらぐらしてきたり、自然に抜けやすくなりますが、更に歯周病が進行している場合では、ほとんどの歯が抜けてしまうこともあります。

≪骨粗鬆症について≫

※図をクリックすると拡大表示されます。


≪Point≫

 骨は常に古い骨が吸収され(骨吸収)、新しい骨が作られている(骨形成)ので、体の中の骨は少しずつ入れ替わるため、骨の代謝バランスが大切になってきます。残念ながらカルシウムやサプリメント(ビタミンD)を摂取しているだけでは必要な量は取れないので補助的なものとして考える良いでしょう。
 高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量が不足する傾向があり、タンパク質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長するので意識して摂取したり、腸管でのカルシウム吸収率を良くするためにカルシウムとビタミンDを同時に摂ったり、栄養やカロリーのバランスが良い食事を規則的に摂り、自分のできる範囲の運動やストレッチを毎日継続する大切です。
 また、適度な日光浴は骨の健康に役立ちますので、冬であれば30分~1時間程度散歩に出かけたり、夏であればできるだけ暑さを避けて木陰で30分程度過ごすだけでビタミンDがつくられます。


令和元年11月6日更新


ページの先頭へ