医療法人デンタルクリニックたかはし





 
 私たちが食べ物を食べ、それを飲み込む時に潰して送り込む役割をしてくれるのが舌ですが、飲み込みにくい時やむせたりする時の多くは姿勢が関係します。つまり、食べる時に姿勢が悪いと舌が上手く動かなくなるために物が飲み込みにくくなるということです。しかし、舌と姿勢とはあまり関係がないように思えますが、体の仕組みを見てみると二つの繋がりが分かってきます。
 舌は筋肉でできていますが、舌と繋がっている筋肉は胸骨(胸の前の骨)という骨に繋がっていて、胸骨の裏側の背骨を介して太ももの裏の筋肉に繋がっています。この太ももの筋肉と骨盤が繋がっているので、骨盤が前に倒れる(前に出る)と背筋が伸びて姿勢が良くなります。
 つまり、太ももの裏の筋肉を伸ばすことによって姿勢が良くなり、舌が上手く使えるようになる(舌圧=舌の力が高くなる)ことで飲み込みがしやすくなるということです。
 このため、食事の時に姿勢を意識することは、飲み込み力をアップさせる効果が期待できることになります。

<飲み込み力をアップする方法>
 
 ポイント1
 前屈ではなく、骨盤を起こす(前に傾ける)イメージをして太ももの裏を伸ばします。
 ポイント2
 難しい場合は、椅子の上に足を乗せるだけでもいいし、椅子に座った状態で床に足を伸ばし、骨盤を起こすようにするだけでも効果が見込めます。


 用意するもの
  ○椅子2脚
  ○まるめたタオル
          


 1.ひとつの椅子に浅く腰掛け、もうひとつの椅子に片足をのせます。
 2.伸ばした足のつま先が上を向くようにタオルで固定します。
 3.太ももの裏側が突っ張るようなところで30秒伸ばします。
 4.休憩をはさみながら、片足30秒、3回ずつ行います。

 ポイント3
 あくまで一時的な筋肉のゆるみを期待するストレッチですので、無理をしないようにしてください。 
 食事の時間程度は効果が持続すると考えられているため、必ず食事前に行うようにしてください。


※注意
  座骨神経痛の方や足に痛みが出る方は行わないでください。


令和3年5月7日更新


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