医療法人デンタルクリニックたかはし





 以前、生活習慣病は成人病と呼ばれており、最近ではNCDs(非感染性疾患)とも呼ばれ、日本人の死亡原因の内、癌や循環器病などの生活習慣病による死亡原因が半数以上を占めています。
 生活習慣病は、生活習慣の改善により予防が期待できます。生活習慣病の危険因子(リスクファクター)となる生活習慣は、虫歯や歯周病などのお口の病気にとっても危険因子となり、これまでお口の中での病気のイメージは、お口の中だけで体への影響はないと思われてきましたが、全身に影響を及ぼすことが分かり、生活習慣を改善することはお口の健康にも良いと考えられています。
 特に生活習慣と関連が深い喫煙・間食・肥満・高血圧と、お口の健康について考えていきたいと思います。

●喫煙・・・喫煙による歯周病への影響(タバコの数量と期間が関係)

①タバコを吸わない人、若しくは以前吸っていた人に比べ喫煙者は、4年間に歯周病が悪化するリスクが 3倍も高くなります。
②自分が吸っていなくても、タバコの煙にさらされる環境(副流煙下)にいると歯周病が悪化する恐れがあります。
③お口の周囲の癌とも関係していて、特に喉頭咽頭癌の死亡率が約3倍高くなります。お口の周囲の癖とも関係していて、特に喉頭咽頭癖の死亡率が約3倍高くなります。



●間食・・・間食に含まれている砂糖が虫歯に影響

①世界保健機関(WHO)により脂肪・炭水化物・糖類などの1日の摂取量が示されていて、その中でも糖類の目標値は、砂糖に換算すると1日当25g未満となっています。
②炭酸飲料には、100ml当約10gもの砂糖が入っているため、飲む頻度が多い人は虫歯も多いことが分かっています。 
③間食では、食べ物だけでなく、飲み物に含まれる砂糖にも注意が必要です。

●肥満・・・肥満の歯周病への影響

①内臓脂肪型の肥満は、メタボリックシンドロームとなって病気のリスクを高めます。
②BMI(体重kg÷(身長m)²)が高い太り気味の人ほど5年間で歯周病が悪化し、男性よりも女性でその傾向が見られます。
③痩せていて体力がある人は、重度の歯周病にはなりにくいことが分かっています。

●高血圧・・・高血圧の歯周病への影響

①日本で最も患者数が多い病気で、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。
②多くの成人が歯周病に罹っていますが、歯周病が進行している人は、治療抵抗性高血圧 (降圧剤が効きにくい高血圧)のリスクが高いことが分かっています。
③治療抵抗性高血圧患者に、歯周病治療を行うことで血圧の低下が見られたことから、歯周病治療は高血圧症の血圧コントロールにも効果があると考えられています。

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