これまで何の問題もなかった食事が、高齢になるとだんだん食べ物をきちんと噛んで飲み込む(嚥下)ことが難しくなってきます。このような状態のことを嚥下機能低下と言います。
以前よりむせやすくなったり、食事に時間がかかるようになってきた場合は、嚥下機能が低下している可能性があります。そのような場合、本人が気が付かないこともあるので、周囲が状態を観察し、今まで食べてきたものが食べにくいようであれば、食べ物の形態を変える工夫をしたり、食事時の姿勢や食器なども状態に合わせていく必要があります。
下記のような食べ物・飲み物は、形態を変える必要があります。
○噛み切りにくく滑りやすいもの
例・・・もち・里芋・こんにゃく・かまぼこ・キノコ類・タコ・イカ・貝類
○口の中でまとまりにくくバラバラになるもの
例・・・ナッツ類・豆・かまぼこ・ちくわ・ひき肉・トウモロコシ・レンコン・ひじき・葉野菜・きざんだもの
○口の中でくっ付きやすいもの
例・・・もち・だんご・食パン・もなかの皮・ウエハース・のり・わかめ
○水分が少なく(または吸ってしまって)パサパサしてしまうもの
例・・・パン・カステラ・クッキー・ウエハース・マドレーヌ・イモ類・ゆで卵・高野豆腐
○つるっと入りやすいもの
例・・・ところてん・寒天・ゼリー・果物の缶詰・刺身
○さらっとした液体
例・・・水・お茶・ジュース・汁物