医療法人デンタルクリニックたかはし





 毎年12月に入ると騒がれ始めるインフルエンザですが、そもそもどのようにして感染するのでしょうか?
 冬季は、他季に比べ空気が乾燥し、咳やくしゃみが出る比率が高くなります。そのため、お口の中に感染源(インフルエンザウイルス)を持っている人が咳やくしゃみをするとインフルエンザウイルスが飛散し、他人の口や鼻へ入り込み、上気道の粘膜に付着します。
 通常、インフルエンザウイルスの表面には突起があり、それが邪魔をして粘膜(タンパク質)を通過できないため細胞内(体内)に入ることができません。しかし、お口の中に細菌や酵素(プロテアーゼ:タンパク質を破壊する酵素)が多い人は、まず酵素がインフルエンザウイルスの突起を切って細胞内に入りやすい状態にし、次に細菌がサポーター役となって上気道の粘膜まで送り込み、徐々に細胞内へ入って行き発症します。

○インフルエンザにかかりやすい人

 ① お口の中を清潔にしていない人 → 細菌・酵素が多い
 ② 口を触る人 → 手から感染する
 ③ 鼻をほじる人 → 鼻の入口で停滞しているウイルスを指で奥へ押し込んでしまう
※例えば、電車・バスのつり革や手すり、エレベーターのボタン、ドアノブなどどこにでもインフルエンザウイルスが付いていると思ってもらい、それを触った手で口を触ったり鼻をほじったりすると感染率は高くなります。

 インフルエンザの予防方法としては、お口の中の細菌(悪さをする細菌)や酵素が少なくなれば発症率も減少することになります。
 一般的に予防接種がありますが、予防接種をしても感染する人はいます。
 また、歯磨きやうがいは、インフルエンザ予防に有効だと言われ推奨されていますが、忘れてはいけないのが『舌磨き』です。 毎日歯磨きをしていても『舌磨きまでは・・・』という人が多くいます。実はお口の中で歯の面積は25%ほどで、舌などの歯以外の場所が75%を占めています。このことからも、歯磨きだけではしっかり細菌や酵素をとることはできないということになりますので、粘膜や舌磨きがいかに大切であるかが分かります。
 ある高齢者施設で、普段どおりに歯磨きだけしかしていない高齢者グループ(92人)と、きちんと歯磨きと舌磨きの指導を受けたグループ(98人)を対象に6ケ月間インフルエンザ発症率を調査した結果、歯磨きのみのグループは、92人中9人がインフルエンザにかかり、一方舌磨きまできちんとしたグループは、98人中1人だったという結果が出ました。
 この結果が全てではありませんが、舌磨きの効果は証明されています。
 それではどのように舌磨きをすればいいのでしょうか。

○正しい磨き方

 ①指にガーゼを巻く(または先に凹凸のある指サックを付ける)
 ②下の表面は奥から前へと磨く
 ③舌の側面・裏面も磨く
 ④歯茎や頬も磨く


⑤舌の奥まで磨く(一番細菌が潜んでいる)
 『オエッ』となってしまいやすい(嘔吐反射)ので、無理をしない程度に行いましょう。
 難しい方には、自分の汚れの状態に合わせた舌専用ブラシや粘膜面にはモアブラシ・クルリーナをお勧めしています。

○当院のインフルエンザウイルス感染予防対策=歯周病・口臭予防



当院では・・・
 ①歯科衛生士による患者様のお口に合った歯磨き指導
 ②お口に合った歯ブラシ・歯磨き粉・舌専用ブラシ・モアブラシの紹介と使用方法
 ③ペリウォーターの紹介と、その使用方法による完成予防対策の実施
ペリウォーター・・・当院で販売している電解次亜塩素酸水(うがい薬)です。

ペリウォーターについてはこちらへ

 インフルエンザ予防だけでなく歯周病・口臭予防にもなる粘膜・舌磨きですので、正しい磨き方を習得し、健康維持に役立てていただきたいと思います。

ページの先頭へ